りゅうこつ小屋の屋根損傷 --- 1999年7月4日の状況


7月4日(日)に、損傷した観測棟の屋根の修復作業を行ないました。

現地集合は 8:00で、実際の作業開始は 8:30くらい。
集まったのは、大泉氏、阿部氏、阿部Jr.、近藤氏、山根の 5人。
19:00までかかって、 屋根のタルキの全面張り替え、 波板の交換と雨仕舞いまでが終わりました。
あとは屋根裏に断熱材を入れて天井を作って修復作業は完了です。

以下はその詳細です。
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> まずは屋根のビニールシートを外し、 中の赤道儀を運び出してから、 古い波板とタルキをすべて取り払って、 現時点でスライドできる状況なのかどうかを見極めることにした。
> 屋根は脱線していたが、4人で持ち上げ、 古いグリスを除去したうえできちんとレールに載せ、 周囲の雨よけ(トタン板)が着地の衝撃で変形してあちこちにこすっていたので直したところ、 きちんとスライドできる事が分かった。 そこで、 作業前に案の出ていた「屋根の固定化」はせず、 元のスライドできる状態に復元する事にした。

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タルキもガタガタだったので全面的に張り替えるために撤去。
9:00前にはフレームだけの姿になった。
こうなっちゃうともう、とにかく今日は波板の張り替えまで完了しないと帰れません。
> まずは屋根フレームの歪みを補正。
屋根はきちんとスライドするものの、 全体が並行四辺形になっていたので、四隅の直角を出して固定。 最終的には完全には歪みはとれていないものの、かなりよい状態になっている。

ついで、 8つのアンカーのうち、 完全に破壊された 1つを除く 7つがすべてきちんとかかるように付け直した。 大工さんが屋根を載せ直してくれた時にフレームの東西のベースが入れ替わっていたらしく、 位置が大きくズレていたので、ほとんどのものは付け直した。
(実は、この時点では気づいていなかったが、 屋根の向きが元の向きとは逆になっていた事が後で判明。)


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波板のサイズも考慮して縦横のタルキの間隔を配分し、縦方向からどんどん打ち付ける。
さらにフレームとの固定を補強。
このあたりから徐々に日差しが強くなり、水分補給のために休憩が頻繁になる。
> 縦方向のタルキ打ちつけ完了。
北東側壁との接合補強用の金具も見えている。
小屋中央付近の長い鉄棒は開き止め兼スライド時のハンドル。

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並行して筒抜けになっていた南東側壁も直す。
波板を打ってからでは作業しずらいので、タルキの打ち付けと並行して作業する。 トタン板を切って端をたたみ、少しずつ重ねて打ち付けていく。
> 側壁の修復を完了。

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横方向のタルキを打ち付ける。
こちらは 4mのタルキでは長さが少し足りないので、途中で継いでいる。
この作業を完了した時点で再度スライドできるかどうかを確認し、 きちんと動くことに一同ほっとしたところで昼食。


波板の打ち付けを始める前に、屋根の端面の雨仕舞いを考えているうち、 あまりひさしを長くしない方がいいだろうという事で縦方向のタルキを切り詰めた。
さらに損傷前の雨仕舞いの仕方を参考にしようと写真を発掘して眺めているうちに、 屋根の向き(傾斜)が前と反対になっている事に気づくが時既に遅し。 ^^;
> 屋根裏に横から雨が吹き込まないよう、タルキ間の隙間を埋める。
> タルキの打ちつけまで完了。
日差しは強烈。阿部Jr.が配ってくれる飲み物がとてもうれしかった。
> ひさしの端面も鉄板で覆い、屋根裏への雨の吹き込みを防ぐ。

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15:00ぐらいから、いよいよ波板の打ち付け開始。
簡単な作業のようだが、打つ釘の本数が多いので、意外に時間を取られる。 さらに傘釘が足りないことが分かって、阿部氏が急きょ買い出しに。
この間、周囲の雨仕舞いのできるところを進める。 近藤氏は「中学校の技術科でチリトリを作って以来」という板金作業に大いに情熱を燃やしていた。
> 作業も大詰め。陽も傾いてきた。
新品の波板の載った屋根はつややかで、見ているとなんとなくうれしくなる。
> 東西の端面も鉄板で覆い、屋根がほぼ完成した。
> 東の端面はこんな感じ。
> 内部はまだ屋根裏の断熱材が入っていないため、とても明るい。 (ポリカ波板の色と夕陽で赤っぽいけど)
> 無事に雨風がしのげる状態までこぎつける事ができ、大満足。 :-)

屋根裏にはまだ断熱材が入っていないが時間切れで作業打ちきり。
廃材の後片付けなどをしているうちにあたりは薄暗く...
また飛ばされたりしないように、厳重にロックして小屋を閉めて帰途につく。

というわけで、作業にあたられた皆さん、本当にお疲れさまでした。


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