5月4日(月)四日目

GWともなると、夜明けは早い。3時半には薄明かりがわかる。5時前に日の出だ。いつま でも寝ていられない。多少早めだったが6時頃には起き出した。

ここ安達太良SAの土産物ではなんと言っても柏屋「薄皮饅頭」だろう。味は飽きがこない オーソドックスな饅頭だ。野沢君へのお土産にしよう。最近はこし餡とつぶし餡の二種類が 置いてあるが、昔からなじみのこし餡にした。

朝食はラーメンとしよう。ちょっと早すぎるのでもう少し静かなSAかPAに行ってゆっくり作るのだ。すぐ出発し、まず那須高原SAを覗く。やっぱりSAは混んでいる。次の黒磯PAは小さくてゆっくりラーメンを作っている場所がない。野沢君の店は矢板ICが最も近いので、いよいよPAはあと一つ残すだけだ。矢板北PAである。ここはなかなか良い。脇に小さな公園のようなスペースがある。テーブルとベンチが置かれて、駐車場や自動販売機から直接見えないようになっている。絶好の場所である。

コンロや水,材料を持って移動する。忘れちゃいけないビール入りのアイスボックスもだ。残 飯整理と思ったが、あまり残り物は無い。結局行動食に買っておいたソーセージ位しかなか った。それでもビールを飲みながらの朝食はなかなかおつなもんですね。くせになりそう。

天気は回復してきた。逆光でみる新緑は美しい。ちょっと撮影タイムである。思い起こすと 今回はあまり写真を撮っていない。ほとんどが滑れなかった恨みの証拠写真ばっかりだ。あと は佐藤君の青森初体験記念写真くらいだ。なお佐藤君はカメラさえ持ってこなかった。

さていよいよ野沢君のお店へ向かう。矢板ICで東北道から降りて国道4号に入り、すぐ喜連 川方面へ左折する。ここからは道なりに進めば喜連川に入る。快適にとばしていたら、あっと びっくり玉手箱!ネズミ捕りに引っ掛かってしまった。くっそー!!!20km以上はオーバーしている自信(へんな自信)がある。免停はいやだなー。

早速、車を降りて免許証を渡す。「急いでいたんですか?」「どちらへいくんですか?」等と いろいろ聞かれる。結局25kmオーバーで3点&18,000円の罰金だ。一昔前だったら一ヶ月の免停だったけど、今は30km以上とのこと、ラッキー。それにしても結構低姿勢だったなあ。彼らも普段は当然15kmくらいはオーバーしているはずだ。私だって運が悪いとしか思っていないが、でも口惜しい。せめてもの救いはこの処理がお役所的でなく、スピーディだったことだ。こんなんで1時間も拘束されたらたまらんからね。私の場合、ゴールド免許なので3ヶ月おとなしくしていれば点数は消えるらしい。当分の間、用心用心。

そこからすぐお丸山に到着(9時頃)した。野沢店長はまだ出勤していない。温泉はなんと 8時から開いている。天気が良いので濡れていたテントや寝袋を干そう。駐車場に広げると みるみる乾いていく。寝袋は三脚に載せた。30分もするとほとんど乾いてしまった。佐藤君 がお丸山店を覗きに行くと今度は野沢店長出勤してました。

我々は事前連絡無しの突然訪問だったのにもかかわらず「やあやあ、どうしたの。」とにこ やかな顔でご挨拶してくれました。「いやあ、かくかくしかじかで・・・」とPart3まで書いてきた事を手短に話すと「まあ、とりあえず中へどうぞ。」とお丸山店に招いてくれました。開店準備で忙しいなかを酔いどれ3人組を快く迎えてくれて本当にありがとうございました。

で、いろいろしゃべっていましたが、ちょっと片付けがてら温泉に入ってこようと、残ってい たビール等を野沢麹店の巨大冷蔵庫に突っ込んでから、温泉に行きました。ここの温泉は設 備も整っているし、安いし(入浴料を忘れた)、傍を通るときはお丸山店とセットで行くべきですね。事前に連絡しておけば店長の大歓迎間違いなし。

さっぱりした我々は再びお丸山店へ。当然のようにビールだな、と思うと店長が「凄いビール があるんですよ。」と気になることを言い始めました。冷蔵庫から取り出してきたビールを見るとなんと4年も前の製造で、現行品とは缶のデザインまで異なる物でした。「これは熟成が進んでますよ。」との店長の話ですが、ビールは味噌とは違います。味噌は3年物の「長寿味噌」の大好きな私ですが、やっぱりビールは新しいのに限ります。

またそこにおいしい麹漬けの白菜が出てきました。非買品だそうですが、ただの塩漬けの 白菜と異なり麹の甘さがほんのりと加わった美味い漬物でした。店長いわく「ちょっと白菜が 季節はずれで新鮮じゃないからイマイチだな。」とのことですが、あっという間に大きな皿一杯の漬物は我々の胃袋に収められてしまいました。

そろそろお昼になります。今度は売り物の豆餅をごちそうしてくれました。餅にいろいろな混 ぜ物(なんか混ぜ物と言うと感じ悪いけど、添加物よりもましだよね)をした物で、ほんのり塩味もあってちょっと焼いてそのまま美味しくいただけます。それに醤油をつけたり、のりを巻いたりして結構たくさん食べちゃいました。

それからこれも売り物の甘酒ですが、そのまま3〜4倍に薄めて、温めて飲むと、自然の甘み で大変おいしい。それに我々の山菜天婦羅の残り物の生姜をすりおろして加えてみようと提 案しました。かなり昔に話題になりましたね、生姜はすりおろしてすぐが命で、チューブ入り なんか駄目ーという話。(確かムシさんでした)やってみると、味に変化が出てこれも美味しい。きっと冬の寒い日なんかは体が暖まって最高ですね。

で、忘れちゃいけないカメラの話です。ここお丸山店にはカメラ及び関係資料がどっさり置 いてあります。ご近所の益子にはペンタックスのカメラ博物館もあります。確かGWはやっているとホームページに書いてあったぞ、と佐藤君から提案されましたが、店長から混んでいるからやめといたほうがいいんじゃない、の一言で次回への楽しみにとって置く事となりました。普通は平日のみのオープンですので、いつになるやら・・・

そんなこんなで目一杯邪魔をしておりましたが、「今晩泊まっていきますか?」との店長から の話に一も二もなく飛びついてしまった酔いどれ3人組でした。そうなると楽しみは夕食です。今日は多少涼しいので、鍋にしようと早めの閉店にして買い出しとなりました。店長には土鍋と酒を用意してもらい、材料は3人組が担当しました。まあ単純に水炊きが無難だろうという事になり、鶏肉,出汁昆布,各種野菜,ポン酢等を買い込みました。仕上げは残っていた農協ごはんでオジヤにしようと卵まで忘れませんでした。

やっぱり鍋は大人数で食べるのが一番ですね。[帰ってきたヨッパライ]じゃないけど、「酒は旨いし、ネーちゃんはきれいだ・・・」ネーちゃんはいないが、酒はふんだんにあるし、周辺を見回せばカメラに関係資料と我々にとっては天国のように楽しいひとときでした。

夜も更けてきて、オジヤまでしっかり食べてお腹も一杯です。あとは寝るだけー。ぐっすり・・・

 

5月5日(火)五日目

ぐっすり、と書いたもののそれは私だけだったのだろうか。当然酔っているし、光軸狂ってい たかどうかは星を見てなかったので、記憶はありませんが、イビキはしっかりかいたはずです。店長からは「最近慣れてきましたよ。」とのお言葉もいただきましたが、他の二人はどうだったのかなあ。

二日酔いとまではいかないけれど、なんとなくぐったりした寝起きでした。うだうだしていると気の早いお客さんが動き出します。我々もGW最後の渋滞に巻き込まれたくないので、そろそろお暇しようと、出発準備が終わったのは10時ちょっと前でした。

「またねー。」とさよならして一路土浦へ向かいました。途中で昼食をと寄ったのが「松栄庵」という土浦まで約10kmの国道125号沿いの蕎麦屋です。12時半頃でしたが、結構混んでいます。この店は数年前まで私の家から徒歩3分くらいの近所にありましたが、値段が高くてなかなか客が入りにくい感じの蕎麦専門店でした。テレビ東京のテレビ選手権にも出演したことがある、腕は確かな職人なんですが、土浦の住宅地ではちょっと無理のある価格設定の店でした。ところが街道沿いの田舎へ移動した店へ行くと、価格は大幅に下げて(約7掛け)味は従来と変わらないリーズナブルな値段の蕎麦屋に変身していました。以来私は旨い蕎麦を食べたくなった時は約10kmの運転をものともせず行っております。因みに Canopus:03528にて、佐藤君と私が密談を交わしていたのが、この蕎麦屋でした。

ここで面白いビールのお品書きがありました。なんと「蕎麦ビール」とのこと。2本頼んでみると、アメリカ製の発泡酒です。そばの実を麦の替わりに半分以上使用したとのコメントがありました。色はかなり濃い目だが、いまいちコクが無く、香りもぱっとしません。話の種にはなりますが、のどの足しにはなりません。

ここのお勧めは鴨三昧という鴨の暖かい汁に冷たい蕎麦を組み合わせたものです。店によっ ては付け鴨というような名がついています。税別950円と普通よりちょっと高めに見えますが、味はグッドです。最後に蕎麦湯を汁に入れて飲むと出汁と鴨の旨みがなんともいえない調和で、私はたいていこれと変わり蕎麦を食べています。変わり蕎麦は季節によっていろいろありますが、柚切り・芥子切り・紫蘇切り・茶蕎麦等のことです。今回はGWで変わり蕎麦が駄目だったので、佐藤君と同じく鴨南蛮とざる蕎麦の2種類にしました。大泉君は蕎麦(種類を忘れた)とむぎとろの組み合わせでした。2つも食べると蕎麦といえども結構お腹は一杯になります。眠いのを我慢しながらの最後の運転10kmでした。

自宅に到着して、荷物を整理して今回のツアーは終了です。しかし大泉君と佐藤君は帰宅 までもうすこしです。渋滞に嵌まらないよう祈りながらお別れしました。

来年もきっと行きます。参加希望者は今から来年のGWのスケジュールを空けておくように!

END


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