8月13日(金) 8日目
ちょっと早めに目が覚めたのでお散歩する。さすがに後から計画的に作った首都だけあって主要な通りは広く、面白いモニュメントもあった。(写真25)
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今日はイスタンブールまでの500km弱の移動だ。充分遠距離移動なんだけれど700kmなんていうのを経験していると楽なのかと思ってしまう。しかも今日はある程度高速道路も走れるのだ。最初の見学場所のオープン時刻が9時なので出発は8:40とゆっくりだ。
まず建国の父アタチュルクのお墓「アタチュルク廟」へ行く。市内が見渡せる小高い丘に作られている。あちらこちらに番兵が立っている。微動だにせずつらそうに見えた。(写真26)廟は当然立派な建物だ。(写真27)番兵の交代式がちょうど見られた。軍隊なので当然なんだろうが歩き方といい動きといい、我々日本人の感覚からすると滑稽にさえ見える位厳密にパターン化されている。(写真28)
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続いてアナトリア考古学博物館だ。トルコの歴史やそれらに係わるたくさんの展示物が並んでいる。現地ガイドのペキンさんが一生懸命説明してくれるが、歴史に興味の無い私は先行して一通り見て外で一服していた。
それから早めの昼食となった。手作りパンらしいがふっくらから程遠いしっかりとした固めでシンプルな味のパンだった。でもパンを食べてしまうと主菜が食べられなくなりそうなので残した。このレストランのトイレはあちこちに蛇口やバルブがあるので、どこをどうしたら流れるのか混乱した。トルコでは紙で拭くのではなく水で洗うのが一般的らしい。そのためのバルブや流すためのぶらさがっている鎖やらがあって一瞬とまどってしまうのだ。
12:20には出発。イスタンブールへ向かう。すぐ高速道路に入る。ガイドの話では高速道路の料金はかなり安いようだ。まあ日本が異常に高いとは思うけれど。
途中山越えがあり、高速道路が工事中のため一般道に降りた。そこで休憩にドライブインに入った。セルフサービスのレストランがあったのでビールと肉とマッシュルームの煮込みのような物を食べた。なんで味付けしたのか分からなかったが結構美味かった。
再び高速道路に乗った。途中今回の大地震の震源地のイズミットも通過する。周辺にはいろいろな工場があった。あの辺は壊滅にちかいのだろう。
イスタンブールが近づき、ボスポラス海峡に架かった橋を渡る。この海峡には2つ橋があるが、どちらも日本のゼネコンが作ったようだ。(商談はヨーロッパの会社が受注でも建造は日本の会社が主体)海峡に架かった橋とはいっても長さは1kmちょっとと案外短い。あっという間に通り過ぎた。
橋を渡るとヨーロッパなのだ。ホテルには18:40に到着した。今晩はオプショナルツアーのアジアンサイドディナーだ。もう一つのツアーはベリーダンスディナーショーだったが、船でボスポラス海峡を渡るのも一興だろうとこちらに決めた。
バスで港に行くと船が待っている。(写真29)参加者がたった20人位だったが、100人位は乗れる船だ。2階が展望台のようになっており見晴らしが良い。西の空を見ると2日月がスモッグを通して見えた。さすがにトルコ最大の都会だ。これまでの田舎とは空気からして違うのだ。
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ヨーロッパ側沿いに北上していく。いろいろな歴史的建造物が目白押しである。(写真30)
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対岸(アジア側)に着くとバスが待っている。すぐ乗り込みレストランへ向かう。このレストランの入口にあったマークは「星を見る会」のマークに似ていた。(写真31)
今回のディナーでやっとワインで祝杯をあげる気になった。なにせこれまではワインが無い大学寮だったり、夜ホテルに到着してそのままレストランに駆け込むような状態だったのだ。地元の赤ワインを注文した。値段は確か日本円で1,500円程度だった。軽くて飲みやすかった。(写真32)気候にあっているようだ。そういえば来るときに買ったウイスキーを飲みきったのは昨日だった。これだけカラカラで暑い気候にはビールは合うけどウイスキーのような強い酒は体が要求しないようだ。
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また地元の強い酒「ラク」も注文した。水で割ると白く濁るほど強い酒だ。強烈な香りと甘みを感じる。食事をしながら飲むのには合わない。この濁った状態の水割りを地元では「ライオンのミルク」と呼ぶそうだ。このライオンは日本語で言えばトラにあたる。(そうです。酔っぱらいのトラです)
これで今回の皆既日食のツアーはすべて完了。
後は帰るだけだ。
追記(ちょっと書き漏らした事等)
*途中のホテルで夜ウイスキーを飲んだときに、つまみに開けた柿の種が残ってしまったが翌日になっても全く湿気ておらずパリッとしていた。(すごい乾燥状態だった)
*トルコの信号は赤から青になる時に、黄色になってから青になる信号や、青になる直前赤が点いている状態に黄色も点灯させているものがほとんどだった。当然日本では赤からは青になり黄色を経由して赤になる。
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