11月12日、今年のルーティンとなっている「木星を撮影した後の火星撮影」でクリュセ平原とマリネリス峡谷の間あたりに見慣れない明るい部分があることに気づきました。
シーイングがそれほどよくない中、PCのキャプチャ画面でも明らかに輝度が高く見えています。
これは黄雲(最近はダストストームという方が通りがいい?)発生の可能性があるかもしれないと思いながら、とにかく撮影しました。

最初に撮ったのは 18:10くらいでしたが、その時間ではまだ火星の高度が低くてぼやけた画像しか得られませんでした。
しかし 19時台になってくると十分に高く昇るのでディテイルがわかるようになりました。
こちらは 19:02の画像ですが、火星面の中央やや左下に V字形(ハート形とも言える)の明るい部分がわかります。

2020-11-12-1002_1.jpg

 

この時点ではまだ黄雲だという確信は持てていませんでしたが、その後 twitterなどでダストストーム発生の情報がボチボチ流れ始めたので「ああ、やっぱりそうだったんだ」と思いました。

翌日 13日も晴れたので、シーズン最終盤で高度の低い木星は早めに済ませて火星に集中しました。

前日同様、PCのモニタでも明るい部分はすぐにわかり、さらに東西に少し広がっているのもわかりました。
前日とほぼ同じ経度になっている 19:58の画像がこちらです。

2020-11-13-1058_3.jpg

 

中央にある Zを裏返したようなものが黄雲ですが、クリュセ方面から南下しつつマリネリス峡谷に進入して西に広がっているように見えます。
ふだんは意識しにくい峡谷の形が浮かび上がっていて興味深いです。

この先、峡谷に沿うように西進するのか、峡谷を乗り越えて南下していくのか、変化の様子を見守りたいと思います。


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