最近は機材を持ってどこかに出かけて撮影することが減っています。

理由はいろいろあるのですが、大きな理由のひとつが、

  • Hαオンリーであれば光害のひどい自宅でも興味深い画像を得られる

ということがあります。

デジタル一眼で通常のカラー撮影をする場合、たとえ光害軽減フィルターを使ってもバックグラウンド(==ノイズ)は完全に抑え込めるわけではないので、S/N比は決定的に低くなります。
昨今は Quad Band Passフィルターのような、非常に狭い複数の波長を選択的に通過させるものもあってバックグラウンドは相当低くなりますが、輝線だけが成分ではない対象、例えば分子雲や反射星雲のような対象は、見かけはカラー画像でも実体を正確に写すことはできないはずです。ナローバンドの3色合成でも同じですよね。

そんなこんなで、潔くカラー画像を諦めてモノクロで楽しむことにしました。

今どきはカラーが当然だとみんなが思っているので、ふつうの人に見せてもウケませんが、星数の多い天の川の中の赤い星雲の微細な構造は Hα単色光の方が圧倒的に見やすいので星雲の形そのものの美しさを味わうには魅力的だと思っています。

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