2代目の鏡筒

1981年春、就職と同時に千葉市から富士宮市に引っ越し、しばらくの間はバイク(YAMAHA DT125 & Kawasaki Z400 Limited)が主な移動手段でしたが、結婚してしばらくしたころにクルマを買いました。

それとともに、初代鏡筒のコンパクトにたためることのメリットが薄れ、全体の剛性の低さと光軸の狂いやすさというデメリットの方が気になってきたので、職場の後輩の知人の鉄工所に頼んでアルミの 30mm L字アングルを溶接した角型フレームを作ってもらって、そこにあれこれ加工をして 2代目の鏡筒を作りました。

主鏡セルと一本足スパイダーと斜鏡はそのまま移植、接眼部はフレームに No.1接写リングをエポキシ接着剤で貼って、それにヘリコイドをねじ込んでいました。
ただ、この接眼部がちょっとした衝撃で簡単に取れてしまうので、のちにジャンクの PENTAX用ズームレンズから取り外した薄いマウント部を M2のビスで固定するように改良しました。

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さらに、メインのアイピースは Vixen K30mmから TAKAHASHI Or 40mmにグレードアップ。さすがにこのアイピースに接写リングを接着剤で固定する気にはなれなかったので、ヘリコイドの M42 P1と 36.4mm P1のアダプタを、同じ社宅に住んでいた勤務先の施設課の方に作ってもらいました。(真鍮の棒から旋盤で削り出したもの。BORGの #7525相当?)
Or 40mmだと倍率は 17倍となって少し低すぎ(瞳径 7.4mm)で、目の位置にややシビアでブラックアウトが気になるものの大変明るく、実視野も 2.6度とファインダーなしで星空を流すには十分なものでした。
当時はまだ市街地にある社宅の庭でも夏の天の川は見えていたので、気が向いたときにお気軽に庭で星雲・星団を眺めていました。

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のちに加齢で瞳の開きが悪くなったためかブラックアウトがひどくなったので、少し倍率を上げるために国際光器の WIDE SCAN 30mm TYPE-II(84度: 22倍/実視界3.8度/瞳径5.7mm)に変更しました。(2004年に 28cm F4.5ドブソニアンを自作した際に購入したもの)
ドブソニアン用に TeleVueの Naglar Type5 31mm(82度)を奢って WIDE SCANを払い下げた格好です。
こちらは 2inchのアイピースですが、この頃にはもう BORGでいろいろなリングを入手できたので、PENTAXの接写ヘリコイド(要は BORGの M42ヘリコイドなので)に #7524 & #7502を介してスリーブを外した WIDE SCAN IIを取り付けて使っていました。(こうすると筒外焦点引き出し量を減らせるので。)

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この角型フレーム鏡筒はその後、写真鏡に改造した際にもベースとし、今も使い続けています。