接眼部の交換

月・惑星を動画で撮るようになって、当初から使い続けていた接眼部(ダウエル製!!)の動作にちょっと不満がでてきました。

ただでさえ近所のプレス工場の振動で揺れるのに加えて、接眼部の動きが粗いうえに重い(軽くするとガタガタになる)のでけっこう微妙な操作を力を入れてやる必要があって、頑丈な Sky Look 160B赤道儀といえども震えてしまうのです。

赤道儀もオーバーホールしたことだしやはり気持ちよく使いたいと思い、もう少しマシな接眼部に交換することにしました。

といっても、四角筒に使いやすい接眼部というのは意外に選択肢がなく、笠井トレーディングの「GS 2インチマイクロフォーカス接眼部」の平面台座バージョンを調達しました。

古い接眼部の可動部は 36.4mm P1.0ですが新しいものは 2インチなので、穴の大きさはかなり違います。
鉄板にあけてある穴を広げるのは大変なので、軽量化も兼ねてアルミのアングルで桁を渡してそこに載せることにしました。

まずは、主鏡、斜鏡、ファインダーを取り外して避難させてから古い接眼部を撤去。

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ついで桁を 2本渡します。

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そこに新しい接眼部を載せます。

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新しいフォーカサーは古いものより背が低く引き出し量も小さいので、おそらく合焦しないはずです。
なので、主鏡の取り付け位置をそれに見あいそうな量だけ後ろに下げて(斜鏡から遠ざけて)います。
(実は以前、一眼レフでの直焦点撮影で合焦させるために主鏡の位置を前に出す改造をしていたので、今回また元に戻した格好です。)
実際に合焦するかどうかは未確認なので晴れた日に確認してみるまではちょっとドキドキものです。

それはさておき、あとは主鏡、斜鏡、ファインダーを元に戻して、光軸修正をして完成。

今回はホームセンターの工作室も借りずに地道に電動ドリルで穴をあけたりタップを立てたりしたので、8時間ほどかかってしまいました。

交換後の状況

主鏡の位置は若干の再調整が必要でしたが、ちゃんと合焦するようになりました。

2019年5月2日、交換後はじめて木星の撮影をしました。

ラックピニオンではないのでバックラッシュもなく、1:10の減速付なので、非常に軽いタッチで滑らかに精密なフォーカシングができます。
何よりフォーカシング中にブレることがほとんどないので、自信をもって操作できて大満足です。

前年にある程度撮影条件や画像処理の条件も固まったので、少し継続的な観測をしてみたいと思っています。
まずは重い赤道儀の出し入れをせずにすむ方法を考えることが当面の課題です。
(鏡筒の出し入れだけならそれほど腰への負担もかからないので)