観測小屋

毎晩のように重い赤道儀を移動して、そこに部屋から重い鏡筒を持ち出して赤道儀にボルト止めするというのはさすがに辛くなったので、両親にお願いして母屋の南東面に接するような形で小屋を建てさせてもらいました。(母屋は正確に南を向いておらず南東面が一番視界が広かった)

材料はまたまた父の知り合いの大工さんから、たまたまどこかで解体した物置の廃材を一式払い下げていただき、組み上げて周囲をトタン板で、屋根は塩ビの波板(当時ポリカ波板ってあったのかな?)で葺きました。

実は中学生のころ、星仲間の友人と 3人で友人宅の広い芝生の庭に、近所で集めた廃材(当時住んでいた四街道は里山を大規模に開発したニュータウンがあちこちにできて建築ラッシュだったので、どこにでも建築現場があって廃材はいくらでも拾えたりもらえたりしたのです)でスライディングルーフの小屋を建てさせてもらった事はあったので、小屋を建てるときに気をつけるべきポイント(強風対策などの運用設計も含めて)については既におおよその見当はつけられるようになっていました。

屋根はほんとうはスライディングルーフにしたかったのですが、スライドして屋根を移動させる先のスペースがなかったことと、どのみち北西側に二階建ての母屋があるので屋根が全開になっても生かしきれないと思い、母屋に二重滑車を取り付けてロープで引き上げてハッチ式に開く構造にしました。
元々が物置用の屋根で大変重かったので、万が一観測中に下りてきたら命の危険があるため、ロープの固定にはいつもとても気をつけていました。

床は土間ではなくちゃんと15mm厚くらいの合板製の床がありました。
そのため、単純に赤道儀をおいても揺れてしまうので、床に穴をあけて 50mmφくらいの鉄パイプを打ち込み、その上に 50mmの L字アングルを溶接して組んでもらったフレームの上に置いていました。
このフレームは父の職場の同僚の方に作っていただいた物でした。