出発前後

持っていく荷物の再検討

持っていく機材は、当初ポタ赤2セットを考えていたのですが、ミルロイ天文台にある 1m純カセグレンで 7月末に大接近したばかりの火星やシーズン終盤の木星を撮影できるということで急きょ調達した CMOSカメラ(ASI 290MC)を持つことにし、撮影に使える時間の不足を予想してポタ赤は 1セットに減らす計画を立てていました。

ところが 5月に Oさんから「ミルロイの 1mは落雷で制御回路が破損して修復のめどが立っていない」という情報がもたらされました。この時点ではまだ 100%復旧不能という情報はなかったので、CMOSカメラでの撮影や処理になれるべく、Ledaで木星や月を中心に毎晩のように練習を重ねていました。

しかし、結局は復旧がほぼ絶望的となったので、CMOSカメラはあきらめてポタ赤 2セット体制(SWAT-300 & SkyMemo S + オートガイダー)での計画立て直しとなりました。

ポタ赤 2セットということは三脚もカメラもレンズも 2セットになり重量がかなり増えます。
ANAのエコノミーでは預け荷物は 23kg以下で 2個(合計 46kg)がリミットですが、8月の南半球は冬ということもあって防寒具もそれなりに持つ必要があって減量にはかなり苦労しました。
結果として、22kg(ポタ赤 1台と三脚 2本に防寒具), 18kg(ポタ赤 1台と一般の着替え)になったトランクと、機内持ち込み用のカメラバッグ(10kg)の合わせて 3つを持っていくことになりました。

空港(羽田)までは新幹線と京急の乗り継ぎで行く予定でしたが、これらの荷物をお盆休みで混雑する時期に空港まで自力で運ぶのは気の重い話です。
しかし今時は便利なサービスがあって、ANAの場合「てぶら・空港宅配サービス」というのを頼むとクロネコさんが荷物を自宅まで取りに来てくれて到着空港(シドニー)までノータッチで運んでくれるというので、(お盆の時期で荷物も混雑するので若干不安を感じながらも)それを利用しました。
予定どおり 8月6日に荷物だけが先にオーストラリアに向けて出発していきました。
帰りはシドニーから宅配というわけにはいきませんでしたが、羽田空港から自宅まで翌日着で送ることができました。本当にありがたいことです。

先発隊の出発と台風13号

Mさんたち先発隊は 8月9日夜の出発予定でしたが、ちょうどその頃に台風13号が日本を通過しそうということで、ずいぶんやきもきしました。結果的には 9日の午前中あたりで通過して夜のフライトには影響はなかったと聞いて一安心しました。

主力隊のフライトキャンセル

一難去ってまた一難、今度は宿やレンタカーの手配をしてくださっている主力隊(Oさん、Skさん)が搭乗予定だったマレーシア航空のフライトが機体トラブルでキャンセルになってしまったとの連絡が...
シドニー到着は早くても 12日の夜、それもまだ代替便が決まっていないということだったので、先発隊とメイルで打ち合わせをして、私たちは予定どおり 12日朝に合流してレンタカーを借りてミルロイに向かい、主力隊の到着を待つことにしました。
結果的にはこれが正解で、主力隊がミルロイに到着したのはまる一日遅れの 8月13日の深夜でした。

そして出発

そんなこんなで出発前にはドタバタしましたが、後発隊の Hさん、Stさんとは無事に羽田で合流できました。
前日にはすでにオンライン・チェックイン完了の通知メイルがきていて、そこに添付されている QRコードで搭乗手続きができます。
また、「てぶら・空港宅配サービス」の荷物のステータスも無事に積み込み完了になっていたので空港のカウンタでは特にすることもありませんでした。
3人で夕食をとった後、いよいよ南半球に向けての出発となります。
保安検査、出国の手続きをすませてロビーで搭乗開始を待っているといきなり呼び出されたので一瞬何事かと焦ったのですが、そこで「手ぶら・空港宅配便」の荷物引換券が渡されたのでした。