天体写真ギャラリー

ギャラリーとは名ばかり、実は未整理で、ほとんど倉庫と化している。
いいものを選択できるくらいに数がたまるまではこの状態が続いてしまいそう。 ^^;
(一応、今までのお気に入りを一覧できるようにしたのが こちら。)
AstroArtsの投稿画像ギャラリーへの投稿分は こちらで見られます。
タイムラプス動画をまとめたものは こちらからどうぞ。

History

2007年くらいからしばらくの間、 自宅からそう遠くない範囲で富士山とからめた星景写真を撮っていたが、 2010年の夏くらいから、ふとまたガイド撮影してみたくなってきた。

2004年6月に入手した Vixen GPガイドパックを引っ張り出してきて、 朝霧高原や水ヶ塚公園(使える時期が限られるが)をフィールドに、 手持ちのカメラレンズでお気楽撮影を始めたが、 いい広角レンズが手元にないのと、 広角だとどうしても低空の光害で片カブリしてしまって美しくないので、 少し長めのレンズに偏っていた。
となると、だんだん星雲星団のアップを狙いたくなってしまう。 ^^;

2011年11月に、 眼視専用として 1978年頃に自作し、その後も少しずつ改良してきた 125mmF5.4反射を、 翌月の皆既月蝕の撮影用に直焦点写真も撮れるように改造した。
それに合わせて赤道儀も Vixen SXDを新調し、星雲星団のアップも撮れる体制を整えた。
今のところ追尾は完全な赤道儀任せなのでこの焦点距離だと微妙に流れてしまうことが多いが、 いずれはオートガイダーを導入したい。(→ 2012年12月に導入)
とりあえずそれまでの間は、カメラの感度を上げて短時間露光をたくさん行い、 コンポジットで画質向上を狙うという方向でやってみるつもり。

2012年3月には、画像処理用に StellaImage 6.5を購入。
周辺減光や広角での片カブリを簡単に補正できたり、 RAWのままコンポジットしたりできるのはやはり便利で、 以前撮影して GIMPで処理していたものも再処理してみると見違えるようによくなる事が多いので、 このページのものも徐々に差し替えている。

StellaImageで片カブリをかなりよく補正できるようになったので諦めていた広角でも撮影したくなり、 2012年4月に AF NIKKOR 80-200mm F2.8 IF-EDを下取りに出して 発売されたばかりの Tokina AT-X 116 PRO DX IIを購入した。
ファーストショットは 2012/04/27。 画面周辺での非点収差が大きいのはやや不満があるが、 コントラストや色ノリはとてもいいので、 広角での撮影はやはり赤道儀の設置が圧倒的にお気楽な事もあり、 星景も含めこちらでの撮影も増やしていきたい。

2012年7月に、12.5cm反射の一本足スパイダーを四本足に変更した。 これによって、

と思っていたが、梅雨時でもあり、なかなかまともな条件下では撮影できなかった。
夏以降、何度か撮影の機会があったが、結果的には、
など、一通りの効果は出ているようだ。

2012年8月に、ローパスフィルターの Hα透過率を向上させた Canon EOS 60Daを導入した。
無改造で赤い星雲を写せる a(Astronomy)モデルとして、なかなかの実力を発揮してくれている。 Canonのカメラは長秒時ノイズが少ないのであえて NRはかけておらず撮影枚数をかせげるので、 常用ISO感度 Max6400と合わせてとても効率がよい。
ただ、屈折系での撮影時にはパープルフリンジというか赤いハロが目立つので、 その補正をどうするかが目下の課題。 (現状は、いったん RGB分解してから Rチャネルのみスターシャープフィルターをかけて 星像を小さくしてから再度 RGB合成するという、まどろっこしいやり方で試行錯誤中。)

2012年11月に、赤道儀を Vixen SXDから Vixen SXPに入れ替えた。
(約 1年間使った SXDはショップの下取りキャンペーンで 10万円で査定してもらえた。)
SXDでは DCモータだった駆動系が SXPではパルスモータとなり、 コントローラも STARBOOKから STARBOOK TENに変わっている。 また、赤経・赤緯両軸の動作も非常に軽く、 SXDではバランスの崩れに気づきにくかったが SXPではすぐにわかる。 SXDの駆動・制御系をパルスモータ+STARBOOK TENにした SXD2が出たばかりだが、 価格差がそれほどない事を考えると、 このメカニカルなスムーズさの価値は高いと思って SXPを選択した。
11月24日夜に初稼働させたが、追尾精度は実はそれほど向上していない様子。 しかし、全体に本当に小気味よく動くのでスペックの差以上に使いやすく感じられ、 満足度は高い。
問題は直焦点撮影時の追尾精度。 これはやはりオートガイドシステムをなんとかしなくてはいけないようだ。
装備は増やしたくなかったので後回し後回しにしてきたのだが、仕方ないのか...

2012/12、オートガイド導入。
ピリオディックモーションの実情の確認のため、 あえて極軸をずらした状態で 15分ほど(ウォームギア2回転分弱)の露光を行い、 軌跡のブレ具合を確認したところ、見事にギザギザのサインカーブ風の 2周期分の軌跡が写った。
カーブの振幅はざっとみても20ピクセル以上に達しているので、 いつもやっている「ノータッチ追尾で2分未満の露光」という条件でも明らかに流れてしまうのは自明。
ということでオートガイダー導入を決意、なるべくシンプルな PCレスのものを探し、 Amazonで NexGuiderが 27,000円ほどで出ていたのをみて即購入。
他に低重心ガイドマウントと、6cmF7ガイドスコープを同時に購入して、 撮影用鏡筒に同架した。
2013/01/03に自宅前でテスト撮影を兼ねて操作練習をした。 8分程度の撮影でも特に問題なくきちんと追尾してくれた。
撮影対象を変えるたびにガイド星の導入が必要なのが面倒だが、 これまでのように高感度で無駄にコマ数を多く撮影することを考えれば、 低感度長時間露光で確実に撮影できるので、 全体の撮影効率はトントンで画質向上には貢献してくれるだろうと期待している。

2013/01/20 直焦点で撮影したものは輝星のまわりに出る光芒がトゲトゲしていて 気になっていたので、友人からのアドバイスを元に、主鏡と斜鏡に円形マスクをつけてみた。 斜鏡はセル外筒(40mmφ)を内筒に固定するビスの頭を隠すように42mmφの丸いPPシートを、 主鏡は主鏡押さえ4ヶ所に接する円の内径(120mmφ)のボール紙のマスクをかぶせてみたところ、 光芒がきれいに落ち着いた。 その後、02/11に主鏡マスクをアルミの薄板で再作成したが、なぜかその後の撮影結果は芳しくない。どこかに微妙な凹凸がある可能性があるので精査中
また斜鏡側については、別の観点で現在の斜鏡径(短径38mm)では周辺光量の不足が気になっているので、 もう少し大きい斜鏡(短径45mm程度)に作り変えることを検討している。(→ 2013年11月 短径50mmに交換)

2013/03/10〜2013/06/16にかけて、 PANSTARRS彗星(C/2011 L4)を追いかけた
予報ではピーク時で 0等程度の肉眼彗星になると言われていたが、実際には微妙。
それでも 03/12には頭部が, 03/16には頭部に加えて尾も裸眼で確認できた。
全体に3月という事もあって透明度が悪く、彗星本来の姿を捉えられなかった事が残念。
その後順調に(?)暗くなっていったが、5月に入ると 5/27の彗星軌道面通過に向かって 放出されたダストの面を横からみるような形となり、 徐々にアンチテイルが収束してシャープに長く見えるようになった。
6月に入ると急速に暗くなったが、振り返れば大物だったことがわかる。

2013年10月12日から 2013年11月24日まで ISON彗星 (C/2012 S1)を、 2013年11月 8日から 2013年12月15日まで Lovejoy彗星 (C/2013 R1)を追いかけた。
どちらの彗星も個性的でダイナミックな変化を見せてくれているが、 ISON彗星の方は 11月29日の近日点通過の際に崩壊してしまい、 「世紀の大彗星」にはならなかったのが残念。
Lovejoy彗星の方はとても彗星らしい姿だったように思う。

2013/11/04に、斜鏡を短径38mmから50mmに大型化し、 主鏡・斜鏡ともセンターマークをつけて光軸修正をより正確に行いやすくした。
斜鏡は必要なスペック(45mm)よりかなり大きめだが、 45mmのものでセルとセットで入手できるものが見つからなかったので、 とりあえず笠井トレの 50mmのセットを入手してテストをしている。
交換した日の夜、ひさしぶりに晴れたのでさっそく実写テストをしたが、 周辺減光がまったくなくなり、 従来は写らなかった周辺の微光星がたくさん写るようになり、 フラット処理もほとんど不要に感じるほど改善されたのには驚いた。
遮蔽率の大幅増(31%→40%)による心配していた像の悪化もなく、 むしろ光軸修正が精密に行えるようになったせいかシャープになったようにも感じられる。 (ε130などは 50%に迫っているのだから、意外と大丈夫なものなのかもしれないが) こんな事ならもっと早く着手すべきだった。
過去に撮影した対象を折をみて順次撮りなおしている。
それと、鏡筒の前後方向のバランスが変化したせいか、 風などによる振動が出やすくなってしまった事に気づいたので、 赤道儀への取付け位置を少し前にしたが、揺れやすさはあまり改善されていない。
ガイドマウントの位置も同時に変更しないとバランスがとれなくなっているようだ。

2014年3月に、直焦点専用に Canon EOS 60D(SEO-SP4)を入手。
60Daはカメラレンズでの撮影専用とした。

2014年8月23日、友人の紹介でカミさん用に SWAT-300(輸出モデル)を入手。
持っていた Vixen GPガイドパックは、カミさんには取り扱いが難しかったことや、 105mmでもノータッチ追尾できない(※)ということに悩んでの購入だった。
(※ 後に Skymemo S導入時に、 実は Vixenの極軸望遠鏡のパターンの理解不足による極軸の設置ミスだったという 恥ずかしい結末を迎えた。^^;;
その後 GPガイドパックは 180mmでもノータッチでそこそこの歩留まりで撮れている。)
逆に、SWAT-300では極軸の設置時に覗き穴を使うが、 カミさんにはそれが難しかったし、望遠レンズでの追尾の際に流れてしまう → 外付け極軸望遠鏡が必要 → カミさんにはどんどん扱いが面倒に... ということでだんだん利用頻度が減ってしまった。(→ もったいないので後日復活)

2014年6月に、大学時代からの友人から PENTAX 100SDUF(通称ツチノコ)鏡筒を 借りることができた。
銀塩時代の光学設計で色収差による青ハロはあるがさすがにシャープで、 F4という明るさもあって本当によく写り、 移動による光軸ズレの心配もなく扱いがとても楽なので、 自作鏡筒の出番は激減してしまっている。

2014年12月22日から Lovejoy彗星 (C/2014 Q2)を追いかけた。

2015年10月、品薄だった Kenko スカイメモ Sをようやく入手。

2015年11月、出番の減っていた自作反射鏡の主鏡を10数年ぶりに再メッキした。
依頼先は(有)中央光学。 以前にも斜鏡の再メッキをお願いしてとても丁寧に対応してもらえたのでお願いしたのだが、 今回も変わらず丁寧に対応してもらえた。
ツチノコを1シーズン通して使ってみて思うのは、 さすがメーカー製品だけあってとてもよく写り使いやすいのだが、 改造工作もこの趣味の一部としている自分としては工夫を加える余地が少ないのと、 青ハロが気になってどうしても画像処理の結果が黄色っぽくなってしまうという課題が克服できないので、 また自作鏡筒での撮影に立ち戻ってみようかと思い始めている。 (あえて茨の道を選ぶ天邪鬼なだけかもしれない ^^;)
自作鏡筒の当面の課題は、移動による光軸(特に斜鏡まわり)の狂いやすさをどうにかすること。

2015/12/05から 2016/01/17まで Catalina彗星 (C/2013 US10)を追いかけた。

それにしても 2015年は月と休日と天候の巡り合わせが非常に悪い年だった。
特に春以降は数えるほどしか撮影に行けず、 たまに出かけても途中から曇ってしまう事が続いた。
そんな時に、パッと撮影を開始できるポタ赤とカメラレンズでなんとなく撮ってみた天の川のモザイク写真が思ったよりいい感じに撮れたので、 さらに望遠系でのモザイクに傾いた。
モザイクの難しさは、素材ごとの光害の影響を消すフラット処理にある気がする。
特に広角系では光害源が複数あるので時間経過とともに明るさのムラが複雑な変化をするため、 つなぎ目を目立たなくするために弱い処理をするしかない事が多い。
何か再現性よくフラット補正をする方法を探さないといけないようだ。

2016年に入っても悪天候が続いている。
そういう時は機材いじりのチャンス、というわけでもないが、 2016年3月に、自作反射鏡用のコマコレクタ・レデューサを自作した。 (材料は Kenkoのクローズアップレンズ No.4 ACと Tマウントアダプタ。)
これによって fl=680mm(F5.4)が fl=545mm(F4.3)になり、写野がかなり広くなった。 収差は四隅までかなりよく補正されるようになったが、 反面、周辺減光がひどくなってしまいフラット補正が難しくなった。
特に、画面の下辺の直線状のケラレ(ミラーボックス?)が激しく、補正に苦しんでいる。
ただ逆に課題があることでツチノコよりもこちらの稼働率が上がっているのは皮肉な現象と言えるかも。

2016年5月下旬、Lacerta M-GENオートガイダー(+ CCTV用 100mm F2.8)を入手。
従来の NexGuide + D=60mm F7ガイドスコープの組み合わせより格段にコンパクトで高感度なオートガイダーとなる。
従来は撮影対象を変更するたびにガイド星の再導入で非常に苦しい体勢を強いられていた (翌日筋肉痛になるほどだった ^^;)が、 手元のコントローラのモニタ画面上で選択するだけですむようになり、 体力的に非常に楽になっただけでなく、システム全体の大幅な軽量化を実現できた。

2017年の春は最悪の天候が続いた。
富士山西麓では、例年 3月の声を聞く頃から曇天が増え、 4月に入ると晴天が増える傾向にあるが、今年は4月に入っても曇天が長引いた。

2017年2月に EOS 80D(SEO-SP4)を入手。(04/22 初使用)
3年間使った EOS 60D(SEO-SP4)は MAX ISO 6400で実用的には 3200が限界だったので、 D5300(改)と比べても低感度や低解像感に不満が出てきたので買い換えてみた。
# 2017/5月現在、どの程度の感度まで耐えられるかのテスト中。

2017年4月、SWAT-300のオートガイド化がひとまず完成した。(着手は 2017年1月)
SWATのようなポタ赤は本来はノータッチ追尾で使うのが正しいのかもしれないが、 180mm F4 / ISO 3200 / 3分露光での歩留まりが 50%程度なので、 撮影時間の無駄をなくしたくて、オートガイド化を検討した。
基本構成は、スティックPCに Lubuntuを入れ、INDI server + PHD2 guidingで ガイドするものとし、操作は Wi-Fiでクルマの中から RDP経由で iPhoneで行う。
まとめ上げるまでにはいろいろ試行錯誤したので、 工作記をまとめた。

その後、SWAT-300は何回かの入院を経て、 2017年11月には 180mm 3分を完璧に追尾してくれるようになり、 オートガイダーは不要になった。(笑)
# SkyMemo Sで使うという道は残されている。
追尾精度アップに最後まで誠実に対応してくれた(株)輝星の高槻さんと、 SWAT & 高槻さんを紹介してくれた友人には深く感謝したい。

2017年12月、Astronomik Hαフィルター(バンド幅12nm) EOS用を入手。
(夜晴れる日が少なくなっているので、平日でも自宅で撮影できるようにしたかった。)
実際に使用してみると、とにかく暗くて、 フォーカシング、構図決めに非常に苦労することがわかった。
その割には意外と低空の光害カブリは大きく、ちょっと残念な感じではあるが、 高度 50度を越えればかなり軽減されるので、あれこれ遊んでみる予定。
[追記] その後、望遠レンズであれば、一等星でのライブビューはできることがわかり、 比較的精度よくフォーカスが合わせられるようになった。

2018/04/08、Hαでの自宅での撮影(庭撮り)にめどが立ったことで、 友人から借りっぱなしではあったが青ハロのために使用頻度が減っていた ツチノコ直焦点での庭撮りという方向性を思いついたので、 実際にバラ星雲で試写したところ、期待したような良い結果が得られた。
しかし、春になって例年通りの悪天候が続き、 そうこうしている間に撮影対象が少なくなってしまったので後が続いていない。
夏の天の川周辺の対象をゆっくり時間をかけて撮れる季節まではお預けといったところ。

「春の銀河まつり」は短焦点ではやや苦しいので、ちょっと目先を変えて、 2018年3月に、以前オートガイドのガイド鏡として使っていた D=60mm F7アクロマートで スマホの動画機能を使ってコリメート法で月や惑星が撮れないか試してみた。
色収差がひどくロクな画像は得られなかったが、それでもなんとか土星の輪は写せた。
そこで、オートガイダーを自作した際に Linuxで使いこなせなかった ToupTekのモノクロ CMOSカメラとアイピースを使った拡大法なら もう少しがんばれるかと試してみたところ、木星の縞模様が 4cmファインダーで 眼視で覗いた時くらいの雰囲気で写った。
また、直焦点で撮った三日月は、目の肥えた人が見れば大したことはないと思うが、 多くは期待していなかっただけに想像以上にきれいだと思った。
いずれにしても結果はけっして満足といえるものではなかったが、中学生の頃、 10cm反射で土星の輪を写そうとしてあれこれやっていた時のワクワク感を思い出して とても楽しかった。

2018/04/19、そんなところへ ZWO ASI290MCというカラー CMOSカメラが 安くなっていたのを見かけてしまい、ついポチってしまった。(IRカットフィルター & 代引き手数料込みで 41K円)
翌日には手元にきてしまった(?)ので、まずは 12.5cmで拡大法で木星にチャレンジ。
最初はカラーでの撮影ができずに試行錯誤したが、debayerにチェックを入れて撮影し、 TIFFで出力すればいいらしいとわかり、あとは露光条件出しに専念した。
さすがに 6cmより光量がかなり多いので速いシャッター(10ms)が切れるが、 結果はやや期待しすぎていたのか、シャープネスに不満が残る結果となった。
原因はおそらく自作鏡面の精度不足と、 F5.4という短焦点にアイピース(Vixen NPL-10mm)がついていけていないのではないかと 推測しているが、他の手持ちのアイピースは 24.5mmサイズばかりなので比較できず、 はっきりとした結論が出ていない。
それでも、STBの分流や、SEBの南北の色の違い、 NEBから伸びる festoonの青さ、NEB北縁の蛇行の様子などが写り興味深い

こうなってくると、高校生から大学生の頃にかけて、 スケッチ観測で使用していた自作 15cm F8.4反射 + アスコ スカイルック160B赤道儀を 使って撮影したくなる。(笑)
赤道儀があまりに重く、月食の時以外にはほぼ部屋のオブジェと化していたが、 やはりもったいなさすぎるので、意を決して 2Fバルコニーまで持ち上げて組み上げた。
こちらは焦点距離が長めなので、 拡大法ではなく2×バーローレンズを介した直焦点での撮影としたので、 接眼部周りは 12.5cmでの撮影よりもむしろコンパクトにできた。
多数枚をスタックすることになるので、多少のセンサーノイズは許容されると思い、 ゲインを上げ気味(500超)にしてとにかく速いシャッター(一桁ms)を切る方向で撮影した。
同時に土星や火星も撮影したが、結果はどれも期待したように満足のいくものだった。
できれば継続的に撮影して観測に近い事もしてみたいが、 やはり赤道儀を雨ざらしにするのが辛いし、 かといって毎回部屋から出し入れするのはもっとつらいのが悩みどころ。 (重さの問題だけでなく、写野がとても小さいので、オートガイドできないこの赤道儀では、 極軸の設置を精度よくしないと赤緯方向のズレが気になってしまうなど。 今は PCのモニタを見ながら手動で(! ^^;)補正しているが、さすがにしんどい。(苦笑))

2018/04/21、家族が、とあるお祝いのため Sigma 135mm F1.8 DG HSMをプレゼントしてくれた(!!)
当夜は、会社の同僚たちと富士見高原に遠征予定だったので、 届いた当日にファーストライトとなったが、 噂どおりのシャープさと、F2.8で撮影できるありがたさを痛感することになった。
これまで AF-S Micro Nikkor 105mm F2.8 ED-IFで撮影していた対象は、 すべてこのレンズで撮りなおしたくなるくらいの衝撃。

2018/08/11夜〜19未明にかけて、 星見会の先輩のお誘いでオーストラリアに撮影に行った。
2018/08/12-16 オーストラリア・ミルロイ天文台にて --- 南天の星たち
サイディング・スプリング天文台のある町、クーナバラブラン郊外にあるミルロイ天文台に宿泊し、 現地で活動可能な 5晩のうち、1晩だけ後半夜に曇った以外はすべて快晴というすばらしい天候にも恵まれた。
夜空の暗さは想像を絶するもので、 対日照の東西に黄道光が地平線までつながった様子や、 天の川そのものが発光しているのを実感した。 天の川が天頂から西に傾くにつれて星明りが弱くなり手元が暗くなるという経験をした。
ミルロイ天文台では毎晩(平日でも)一般向けの観望会が開かれていたが、参加者が散会のときにヘッドライトもつけずに帰路についたのが印象的だった。
日本では撮影地にくる人が到着してもしばらくヘッドライトも消さずにいたりノートPCの減光処置もせずに光を撒き散らしているのと比べて意識の違いを感じた。

オーストラリアから帰国して以降、 光害だらけの日本でわざわざ遠征して通常撮影をすることへの モチベーションが下がってしまった。
いろいろ考えて、遠征せずに自宅で楽しむことを考え、Hαナローバンドでの撮影を始めた。 得られる画像はモノクロになってはしまうが、 光害だけでなく大きな月の明かりさえも避けつつ、 手持ちのレンズでも色収差の影響をほぼ無視できるようになることで、 シャープな画像を得られることに魅力を感じた。
結果は上々で、夜間に晴れることがどんどん減っている昨今、 撮影機会も増やせることがうれしい。

2019年10月、転職を機に平日は首都圏に生活の基盤を置くこととなり、 通勤のために撮影時間自体をとれなくなってしまったので、 2019年12月に、長年借りたままになっていたツチノコをお返しした。
Hαでの撮影は Nikkor 180mm F2.8EDを中心に AF-S Micro Nikkor 105mm F2.8EDをサブレンズとして週末にのみ続けることになりそう。

2020年1月からの COVID-19拡大により、2020年4月からは在宅勤務が中心となり、 平日でも自宅で撮影ができるようになったので、まずは木星の観測と報告を再開。
その後、Hαでの撮影も再開。

2021年7月11日、在宅勤務がすっかり定着し、自宅での Hα撮影の回数が増えてきて、 デジカメでの撮影の非効率さが不満になってきたので、 ついに冷却CMOSモノクロカメラに手を出すことに。(笑)
目的は Hαでの解像度/諧調数アップによる高画質化と感度アップによる撮影時間の短縮。
ZWO ASI2600MM Proという APS-Cサイズセンサーのカメラで、 従来 EOS80D SEO-SP4と組み合わせて使ってきたレンズ(Nikkor 180mm F2.8 ED)と 赤道儀(SWAT-300:ノータッチ追尾)をそのまま使える事を優先した。
(第二候補は ASI294MM Proというマイクロフォーサーズサイズのセンサーを持つカメラだったが、 赤道儀の追尾精度を上げるか、焦点距離 135mm程度のレンズを追加購入するかしないと 歩留まりに懸念がある事と、センサーの高精細さを活かせないかもしれないと考えたため。)
2021年7月17日にファーストライト。(中部地方に梅雨明け宣言が出た当日の夜)
結果的には、SWAT-300の追尾精度に若干の不安が出てきていること以外は、 ASI294MMのような強いアンプグローもなくてフラット補正が楽で、 大満足な結果となった。
あれこれと露光条件(gainと露光時間とスタック枚数の組み合わせ)を変えて画質との関係を探っている。

その後 ASI2600MM Proのダイナミックレンジの広さを活かすには、 低gain・長時間露光の方向にするのがよさそうだということがわかってきたので、 2021年10月8日から、 SWAT-300でのお任せ追尾(星像がシャープな Hαだと 120秒露光くらいになると歩留まりが落ちる)はあきらめ、 オートガイド可能な Vixen SXP + M-GENの組み合わせに変更した。
お手軽さは SWAT-300と比べて数段落ちたが、 SXPでも全体を組み上げたまま部屋から出し入れすることが(かろうじて)できるので我慢している。
バルコニーの床材のたわみで(架台から離れる時の)最初のショットが不安定になりがちだが、 それを除けば安心して露光時間を延ばせるようになった。

2021/12/04〜2022/01/01にかけて、Leonard彗星 (C/2021 A1)を追いかけた。


というわけで、気の向くままに機材や対象を変えたりしているのでいつまでも不慣れで失敗も多いけど、これからどこまで上達できるか...

【カメラレンズでの撮影の部】

【直焦点の部】

【月・惑星の部】

2018/04から撮影するようになりました。
2018年 2019年 2020年
2022年
金星

2020年
火星 2018年
2020年
2022年
木星 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
土星 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
天王星



2022年


無断転載・複製はご遠慮ください。
© Copyright 2011-2018 Satoru Yamane, all right reserved.